小説『捔力せる神』出版記念展示
 
開催期間:2021-11-30 ~ 2021-12-10
明日11月30日(火)から12月10日(金)まで、小説『捔力せる神』出版記念展示を開催致します。
著:盾のまま 絵:吉田崇悟 書:佐竹有沙子

以下、小説の内容です。

古代相撲は超絶格闘技
日本の国技・相撲は徒手空拳における究極の格闘技。「捔力せる神」の「捔力」は「すまい」と読み、今に繋がる相撲のこと。その技はあまりに危険すぎるため、多くのルールがある。だが、その原点となる古代相撲は、禁じ手なし。今に通じるところは、武器を使わないことのみ。元はどちらかが力尽きるまで闘う超絶格闘技だった。
日本書紀に記録された天覧死合
およそ1700年前、天皇の御前で執り行われた古代相撲の様子が、日本書紀に300字足らずの漢文で記される。日本書紀と言えば、海外向けに我が国をアピールするために作られた日本最古の正史。この正史に何故、野見と蹴速の闘いを記す必要があったのか。
古人がふるえた闘いが甦る
書記は闘いをあくまで担々と記した。しかし結末はあまりに壮絶で、古人の記憶に深く刻み込まれたと想像できる。捔力せる神では野見と蹴速の闘いをその背景を交えながら、読む格闘小説として描いた。大和朝廷草創期、奈良で行われた名勝負がここに甦る。